金星食は、月が手前を通ることで金星を隠す現象です。月と金星は約1カ月ごとに繰り返し近づいて見られますが、
地上から見る月の通り道と金星の通り道がずれているため、金星食はなかなか起こりません。また起こる場合も観察できる地域が限られますので、
珍しい現象と言えます。今回の金星食は、国内では九州の一部や沖縄、小笠原諸島などを除いた地域で起こります。
11月8日は、金星が月に隠される金星食が見られます。金星食といえば金の年と呼ばれた2012年8月14日に良い条件で起こったのが思い出されます。
また最近では、条件が悪いながらも2019年8月1日に起こりました。
今回11月8日に見られる金星食は、日中の明るい時間帯に起こります。金星が-4.5等と非常に明るくて、
しかも太陽からの離角が46.7度と広いですから、日中でも肉眼で金星を確認できるかもしれません。
しかし、金星食を実際に観測するためには、双眼鏡か天体望遠鏡が必要と思っておかれた方が良いでしょう。