このスキルは本当に大事ですが、知らないまま使って、
「この双眼鏡はあんまり見えないなあ。」
と、思い込んでいる人も多いです。
簡単なので、きちんと自分の目に合わせて、双眼鏡の能力を100%引き出してあげましょう。
最初に接眼部の見口の高さを調節しましょう。裸眼で使用する人は、基本的に見口を高くした状態で使用します。
ラバータイプの双眼鏡では、そのまま(高い)か折り返す(低い)の2段階しか調節できません。
右側はラバーを折り返した状態
最近は、見口にツイストカップ方式が採用されるようになり、3段階位に高さが調節できるようになりました。
高級機は結構前からこのタイプになっていますが、最近は中級モデルにも採用されることが増えています。
左がメガネ使用時の高さ、右は裸眼時の高さ
見口の高さについては、2つのことを確認してください。
・のぞいた時に、全視野が確保できて見やすい位置を見つけること
・見口の部分が顔にくっついた状態で双眼鏡が安定していること
視度調整は、CF(センターフォーカス:中央繰出し)方式の双眼鏡で必要となります。
CFは対象物の距離が頻繁に変わっても、中央のフォーカスリングを回すだけですぐにピントを合わせることができます。
しかし、その便利な機能を使う前に視度調整が必要です。
視度調整とは、右側の接眼レンズのリングを回して左右の視力差を0(ゼロ)にしておくことです。
左右の視力差を0にしておけば、あとはフォーカスリングを回すだけでピントが合うようになります。
例)左目:通常視力、右目:軽度の近視の人が裸眼で使用する場合
右目の視度調整リングをマイナス方向に少しだけ回すと、左右の視力のバランスが取れる
キャップを利用して左側が見えないようにしておきます(右側だけが見える状態)。そして両目を開けた状態で(リラックスして)、100m以上離れた対象物を視野に入れておきます。
必ず左目のピント合わせから始めてください。
電柱でも看板でもいいので、この対象物を覚えておきましょう。当然ですが、車や人は動くので対象物に選んではいけません。
便宜上2つの円になっていますが、実際は1つの円です
センターフォーカスリング(中央のリング)を回しながら、最もはっきり見えるポイントを探します。
今度は、右目側だけの調整をします。これを視度調整と呼びます。
左側だけにレンズキャップをつけて、右側だけが見える状態にします。
便宜上2つの円になっていますが、実際は1つの円です
先ほどと同じ対象物を視野に入れてから、右側の接眼レンズの根本にある視度調整リングを回してはっきり見えるポイントを探ります。
このとき、フォーカスリングには手を触れないように注意しましょう(動かしてしまったら、最初からやり直しです)。
目盛は0を中心にして+(プラス)と-(マイナス)があります。参考までに、調節する目安を記します。
右目の方が左よりも近視が強かったら→マイナス方向へ
左目の方が右よりも近視が強かったら→プラス方向へ
最後は、両方のレンズカバーを取って両方の眼で同じ対象物を視野に入れてみて、ハッキリと見えるようならOKです。
双眼鏡に扱い慣れていても、ピントがピッタリと合うポイントを探るのは意外と時間がかかるものなので、根気よく行いましょう。
最終的に大丈夫だったら、視度調整リングの目盛りの位置を覚えておくとよいです。こうすれば、何かの拍子でズレてしまってもすぐに補正できるからです。
今後は、対象物までの距離に合わせてフォーカスリングを回すだけで、左右ともピントを合わせることができます。
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