倍率が高いほど高性能という考えは、誤解です。倍率が高くなるにしたがい、いろいろな弊害が生じます。
例えば、像が不鮮明になる、視界が狭くなる、明るさが低下する、手ブレがひどくなるといった症状が拡大します。
まずは、倍率についての基礎知識を学びましょう。
倍率は対物レンズの焦点距離と接眼レンズの焦点距離の2つの要素で決まります。
双眼鏡はプリズムがあるため光路図が複雑になるため、望遠鏡で説明します。
レンズに光が通ると、光は屈折します。そして、ある場所で光が収束する点があります。レンズからこの収束する点までの距離を「焦点距離」と呼びます。
倍率は次の式で求められます。
対物レンズの焦点距離÷接眼レンズの焦点距離=倍率
仮に、対物レンズの焦点距離が150mmで、接眼レンズの焦点距離が25mmだとすると、
150÷25=6
よって、このレンズの組み合わせだと6倍になります。
高倍率の双眼鏡を作りたければ、焦点距離の短い接眼レンズを使えばいいだけなので理論上は簡単です。
双眼鏡の倍率の確認方法
双眼鏡の倍率が知りたいときは、わざわざ焦点距離を調べなくても簡単にわかります。
双眼鏡では本体のどこかに必ず「A×B」という表示が刻印されています。
上の写真では、10×42と刻印されているのが見えます。
これは「10倍42ミリ」と読み、倍率が7倍で口径が42ミリの双眼鏡であることを示しています。
倍率の意味について説明します。
例えば、5倍の双眼鏡は「100m離れた対象を5分の1の距離(20m)のところから肉眼で見た大きさに見える」という意味です。
・倍率が高くなると見え方に悪影響を及ぼす
双眼鏡の基本性能は、口径(対物レンズの大きさ)で決まります。口径を変えずに、無理に高い倍率にすると、見え方に悪影響を及ぼします。
具体的には、暗く・不鮮明に・視界が狭くなります。
また、手で持つ双眼鏡の場合、手ブレの影響が深刻になります。高倍率ほど、微妙な手の震えに敏感になるので、視野が動き続けて大変見づらくなります。
手持ち双眼鏡なら、倍率は5~10倍が快適に使える範囲です。初心者の場合は、8倍までに抑えておくほうが無難です。
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