はじめに

風がそよそよと吹き、空は澄み渡り、気候も涼しく、いよいよ秋へと足を踏み入れようとしています。

秋の夜空の主役といえば、やはり月を思い浮かべるのではないのでしょうか。 柳のような三日月、朧げな美しさの半月、丸みを帯びた満月......空に浮かぶ月は、毎晩その美しさを変え、人々の心を揺さぶるのです。

9月の本当の満月は17日の中秋の名月の夜ではなく、18日になります。 17日の夜にはわずかに月食が起こります。 でも残念がる必要はありません。その夜は月が土星に非常に近づくので、土星と月を同時に楽しむことができます。

さらに、8日には土星が衝となります。 土星は衝のとき、一晩中空に見えるので、観察するには見逃せない素晴らしい時期です。

満月と土星だけでなく、9月23日から26日にかけて月が通過する木星と火星も楽しめます。 この絶好の観望チャンスをお見逃しなく。

出典：Stellarium、時間：2024年9月15日　20:00、場所：東京

天文現象カレンダー（🌟：メイン）

出典：国立天文台 

主要な天文現象

9月3日：新月🌑

新月で、月は地球と太陽の間にあり、その明るい側は地球から見て遠ざかっています。月の光が視界を妨げないため、これは天文学を楽しむのに最適な時期です。

9月5日：水星が西方最大離角🧐 

水星は太陽に最も近い惑星ですが、地球からの位置が太陽からあまり離れていないため、見つけるのが最も難しい惑星のひとつです。しかし9月に入ると、水星は日の出前に東の空で高度を上げ、9月5日に西方最大離角になります。 この時、水星は太陽から最も遠い見かけの角度になり、日の出前のこの低点の前後の南東の空で見つけやすくなります。

例えば東京では、9月3日から9日までの日の出30分前には高度10度以上となり、見つけやすくなります。9月3日から9日まで、明るさは0.1等からマイナス0.7等です。中旬以降は水星の位置がどんどん低くなり、観測も難しくなります。

水星の西方最大離角になる頃とはいえ、夜明け前の暗い空に肉眼で水星を見つけるのは容易ではないが、双眼鏡を使えば見つけやすくなります。ただし、双眼鏡を使うときは、双眼鏡で太陽が見えないよう、日の出までに観測を終えるようにしてください。

9月8日：土星衝🪐 

土星を観察するのに最適な時期というと、2024 年 9 月 8 日に土星が「衝（しょう）」となるときです。衝の頃の土星は、水瓶座にあって、0.6等という明るさで夜空に輝きます。

さらに、見かけの直径（視直径）も大きくなっていて、肉眼で黄色い点のように見えて、双眼鏡で土星の形状が見えますが、環を見るには望遠鏡でが観察する必要です。 

9月17日：中秋の名月・月と土星が大接近🎑 

出典：国立天文台 

年に一度の中秋の名月の夜は9月17日です。ただし、今年の「名月」は満月ではなく、翌日18日の満月です。 そのため、17日に見た月は左側の円が少し欠けていましたが、それでも肉眼では大きく丸く明るい月に見えました。 

この夜は月と土星が接近する時間でもあります。土星は9月8日に衝に入ったばかりなので、まだ観察しやすい時期です。そのため、17日の夜には、月と土星のダブル観察の楽しさを同時に味わうことができ、月と土星の位置の変化の美しさを鑑賞することができます。ぜひお見逃さないよ～

9月21日：海王星衝🔭 

9月21日、海王星がうお座で衝となります。その日は夕方から深夜にかけて南東の空で等級7.8で輝くでしょう。 ただし、最も明るいときでも、海王星は双眼鏡か単眼鏡などを使用しないと見ることができません。

9月23日-26日：月が木星、火星に接近🍶 

出典：国立天文台 

9月23日、月はおうし座の木星に近づき、木星の等級は-2.4になります。
9月25日、月はおうし座の火星に近づき、この時の火星の等級は0.5等級になります。それらはすべて肉眼または双眼鏡で観察できます。

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