はじめに
近日点を迎えるスワン彗星、みずがめ座η流星群の極大、火星とプレセペ星団の大接近、ジュノーがへび座で衝、月と土星の接近、花が咲いたように輝く春の最大の満月「フラワームーン」、まばゆいばかりの流星群の彩り、そして土星の環の消失!5月の夜空はエキサイティングな天文現象でいっぱいです!
この記事では、5 月に空で起こる多くの注目すべき天文イベントの観測時間、場所、ツール、ヒントについて詳しく説明します。 5月のカレンダーもあります!
主な天文現象&イベント情報カレンダー
(🌟:注目イベント / 青色:絶好の夜)
※下弦~新月の夜空はとても暗く、星も見やすいので絶好の夜と言われています。
日付 |
曜日 |
主な天文現象・イベント情報 |
1日 | 木 |
八十八夜 |
3日 | 土 |
憲法記念日 日没後~深夜 💫 🔭 |
4日 | 日 |
みどりの日 上弦 |
5日 | 月 |
こどもの日 立夏(太陽黄経45度) |
6日 | 火 |
休日 🌟12時頃、みずがめ座η(エータ、イータ )流星群(※) が極大(見頃は6日未明と7日の未明。1時間に5~10個程度。月の条件は良い) ※…ηは「エータ」と読むことが多いですが、「イータ」と読む場合もあります。 |
7日 | 水 | 🌟1時、土星の環の消失(土星が太陽に対して横を向く) |
13日 | 火 | 日没後~深夜、満月(春の最大の満月。通称「フラワームーン」) |
18日 | 日 |
天王星が合 |
20日 | 火 | 下弦 |
21日 | 水 | 小満(太陽黄経60度) |
23日 | 金 | 夕方~宵 月と土星が接近 |
24日 | 土 | 日の出30分前 細い月と金星が接近 |
27日 | 火 | 日没後~深夜 新月 |
30日 | 金 | 水星が外合 |
主要な天文現象
- 火星とプレセペ星団が大接近(※)-
日時:2025年5月5日 夕方から深夜の西の空で
2025年5月2日から5月7日ごろ、夕方から深夜の西の空でがプレセペ星団を通過します。最も接近するのは5月5日頃です。双眼鏡や望遠鏡など利用してプレセペ星団の中を火星が5日間かけて移動する姿が観測できます。
観測のポイント
火星やプレアデス星団は肉眼で見ることができますが、その細部や特徴をより鮮明に観察するには、倍率と集光力が高い望遠鏡が必要です。
◦双眼鏡(7×50や10×50など、例:SVBONY SA204):初心者が火星の位置や色を識別するのに適していますが、細かい部分を見るのは困難です。
◦天体望遠鏡(口径80mm以上、例:SVBONY SV503 80ED)
星図ソフトウェア(Stellariumなど)を使用して、リアルタイムの位置を確認し、光害の干渉を回避します。
※…「火星がプレセペ星団を通過」とも呼ばれます。
出典:Stellarium
- みずがめ座η(エータ、イータ )流星群(※)-
日時:2025年5月6日の未明から7日の明け方が見ごろ
2025年5月6日12時頃、みずがめ座η(エータ、イータ )流星群(※) が極大と予測されていて、 見頃は6日未明と7日の未明となります。母天体はハレー彗星で、流星速度は66km/sと高く、火球の割合は約30%です。1時間に5~10個程度です。流星の数は少ないですが、月明かりの条件が非常に良い(月齢が新月に近い)ため、明るい流星を重点的に撮影するのに適しています。ゴールデンウィーク(GW)に出現されるみずがめ座η(エータ)流星群を是非ぜひお見逃しなく 。
観測のポイント
午前1時半以降に放射点が上昇し、3時から5時頃が最も美しい時間帯です。
特に機材は必要ありませんが、双眼鏡(例:SVBONY SV407)を使用すると安定して観測も可能です。また、西側の光害の少ない場所(福島県の鹿角平展望台など)を選び、暖かくして、ピクニックシートに寝転んだり、背もたれのある椅子に座ったりして、最高の状態で観察しましょう。
※…ηは「エータ」と読むことが多いですが、「イータ」と読む場合もあります。
- 土星の環の消失-
日時:2025年5月7日 夜明け前の東の低い空に,金星を目印として探すとよい
2025年3月24日、2025年5月7日と2025年11月25日に、 2009年9月4日以来約15年ぶりに、土星の環がほとんど見えなくなる「環の消失」と呼ばれる現象が起こります。
土星の環は今年2025年3月24日、2025年5月7日と2025年11月25日の3回、消失します。そして、消失した原因はそれぞれ異なります。
1回目は、2025年3月24日。
地球と土星が太陽の周りを回る際、その自転軸は軌道面に対して傾いており、2025年3月24日には土星の環は地球から見て真横を向きになります。土星の環は非常に薄く、土星自体に比べて厚さは約100メートルなので、地球からは土星の環が消えたように見えます。
また、3月から4月中旬は太陽に近くて土星の高度も低いため観測には適していません。
2回目は、2025年5月7日。
土星の環は太陽のすぐ隣にあります。太陽は土星の環を真横から照らします。環は非常に薄いため、当たる太陽光が非常に少なく、環は太陽に照らされなくなり、ほとんど見えなくなります。
また、夜明け前の東の低い空に,金星を目印として探すと土星の姿を見えます。
3回目は、2025年11月25日。
地球が土星の赤道方向に近づきます。地球から見ると、土星の環は「ほぼ」真横から見え、ほとんど見えません。
また、この日、土星の高度が約5度で十分にあるため、夕方から夜にかけては容易にゆっくりと観測することができます。
観測のポイント
土星とその環を観察するには、大口径・高倍率の望遠鏡(口径120mm以上、例:SVBONY MK127)を使用する必要があります。ただし、これは「環の消失」の観測なので、望遠鏡を使っても環は見えないかもしれませんが、それでも土星の「土星らしくない」興味深い姿を観察することができます。
撮影時間が長い場合は、ケーブルの乱雑さの問題を解決するために、SV241天文電源ボックス(ベーシック)をお勧めします。
出典・参考
国立天文台「ほしぞら情報」https://www.nao.ac.jp/astro/sky/
国立天文台「暦計算室」https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/
アストロアーツ「星空ガイド」 https://www.astroarts.co.jp/
Star Walk「天文ニュース」https://starwalk.space/ja/news
ケンコー「天文特集」https://www.kenko-tokina.co.jp/special/celestial/cat1174/
福岡市科学馆「お知らせ」https://www.fukuokacity-kagakukan.jp/news/
仙台市天文台「天文情報」https://www.sendai-astro.jp/observation/blog/osusume/
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